件名: ドイツ便りー2 2017

諸兄
日本もう梅雨も明け、夏の真っ盛りでしょうか?
ドイツは、極めて夏らしい天気が、このところ続いています。
"夏らしい"、つまり雨が降ったりやんだり、時々晴れ間が出るかと思うと、急に曇って来て激しく雨がふる。激し
い雨のあとは、どんよりと曇ってまた寒くなる。こんな具合です。
しかし、気候変動はたしかにここでも起きています。例えば、この3年程、毎年 4月~5月に灼熱のひでりが押し
寄せて来ています。4~5月ですから私は経験していないけれど、35℃を超え、熱中症が多発する天気です。こんな
事は、20年前にはドイツでは、無かった。
私達が、こちらに来て1ヶ月、毎日の様にドイツの何処かで、局地的集中豪雨が降っています。数時間で家屋が、水
浸しになる水害も出ています。これも20年前にはなかった。むかし水害というのは、3月の雪解け時期になってラ
イン川、エルベ川が増水して、じわりじわりと水位があがり、やがて水はゆっくり堤防を超えて、市街地に流れ出て
来るというものでした。
昔はドイツでは傘を持って出歩いている人を殆ど見かけなかった。私も出張に傘を持っていった事は無く、レインコ
ートだけで済ませていた。雨は多かったけれど、しとしとと頼りなげに降り続けており、豪雨は無かった。
ドイツでは今、自動車会社のスキャンダルで大変です。実にバカバカしい事ですが、国のNOX規制を大幅に上回った
排ガスをドイツの全てのディーゼルエンジン車が、出し続け、これを自動車会社は認識していただけでなく、ドイツ
の全自動車会社がつるんで、これを隠し続けていた事実が、自治体の調査で判明したものです。
ことのきっかけはドイツの一部の地域、都市(四方を山に囲まれた谷底の様な処とか、高速道路がいくつも交差して
いる処)で、肺炎、気管支炎、原因不明の呼吸困難が多発し、平均寿命がドイツの平均より遥かに下回っている事実
が突き止められた事です。
そこで自治体が、NOXの環境値を調べてみると1年で倍になっている地域もあったらしい。
どのディーゼル車もNOX排出値を規制値以内におさえる設備を搭載しているのですが、この装置は、外気温が15℃
にになると自動的に止められるようになっていたらしい。ところが、ドイツの年間平均外気温は、9,5℃だから、
この装置は、殆ど停止していたと言っても過言ではないわけです。
では、何故このNOX軽減装置を停止したかというとその理由は、エンジンの保護らしい、低温でDeNOX装置を作動さ
せると、エンジン内に煤やタールが、溜まってエンジントラブルを起こすというのです。つまり技術の敗退ですね。
低温燃焼でNOXは減るが、不完全燃焼による煤、タールの問題が出てくる事は私でも知っている。
それでも自動車会社は、我々のディーゼルは、NOXは、出しているが、煤は出していないなどと威張って開き直って
いるが、これは、全く消費者を馬鹿にしている。当たり前じゃあないか。
自動車会社は、これから大変な危機に陥るでしょう。
ドイツでは、老人は、冷たくあしらわれます。老人への医療補助というものは、ありません。
公共交通機関の老人割引というのもありません。
美術館、博物館のシルバー割引はもちろんありません。
昨日デュッセルドルフの美術館でクローナッハの展示会をみたのですが、入場料のシルバー割引は無い。これは知っ
ていましたから別におどろきません。
びっくりしたのが、美術館の年間会員券です。これを買っておくと、入場料の減額特典があります。しかしこの年間
会員券ですが、対象の年齢制限があり17~35歳となっている。老人ははづされているのです。
老人の貧困が時々話題にのぼりますが、恐らく何ら手は打たれる事はないでしょう。
高木

20170712 ドイツより

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諸兄

如何おすごしですか?

私は2週間前よりドイツに滞在致しております。

仕事と休暇を兼ねて、夏の3ヶ月間をドイツで過ごすというこの習慣は、8年程前から続けており、今では、この生活スタイルが、すっかり定着してきました。

ドイツは、5月始めに異常な猛暑が押し寄せたそうで、ドイツの我が家のささやかな庭もほぼ全滅です。
毎年6月から7月末ころまで、たくさん花を付けてくれていた紫陽花も殆ど枯れてしまっています。
バラは、生き残っててはいますが、ほんのわづかしか花を付けていません。
ライラックはかろうじて生き残り、今白い花を付け始めています。

私共がこちらに来ましてからは、冷たい雨の降る日が、多く、夏らしい天気は、3日ほどでしたでしょうか。

先週は、ドイツのメディアは、ハンブルグで開催されたG-20の会議の話題ばかりでした。


会議に抗議するのに集まった多数のデモ参加者が暴徒化して、路上で機動隊と衝突し、車が焼かれたり、火炎瓶が投げられたり、機動隊も消防ホース、催涙弾で応戦して、大変な騒ぎでした。
メディァは一斉に暴徒化したデモ参加者を非難し、彼らを「犯罪者」と呼び、「内乱の様だ」と言い続けていました。暴徒化したデモ参加者は、「 極左 」であったと言われていますが、
私が疑問に思ったのは、彼らが何に反対していたのか? デモ参加者の主張は何も報道されませんでした。
死者、重傷者は出ませんでしたが、警察が、400名負傷したとの報道だけで、デモ側の負傷者の数は報道されませんでした。
私は、デモ参加者の主張は、グロバリゼーション、格差拡大、への抗議であったと想像します。


この会議で、メルケル首相は、フランスのマクロン大統領との親密さを強調していました。
政治家として経験も主張も無いマクロンは、メルケルを教師としてメルケルの指導を得乍らフランスを統治して行く事になるのでしょう。つまりフランスのドイツ化です。EUの強化、グローバリゼーション、財政の健全化、社会保障の削減、にフランスも向かって行く事でしょう。
しかしフランス人はドイツ人とは違うし、フランスが経済的に伸し上がってきたのでは、ドイツの一人勝ちの構図は崩れるので、そうはならないでしょう。
フランス国民の不満は、2年以内に爆発します。
この不満を吸収するのは、極右と極左でしょう。


ドイツ人の「トランプ嫌い」は異常な程です。しょせんは他国の大統領では無いですか。
プーチンもp嫌われている。トルコのエアドガン大統領も大変な嫌われ者です。
トランプとプーチンの会議等は、「エゴイスト同志の会談」などと言われています。しかし考えてみるとトランプのアメリカファーストは当たり前の事です。どこに自国の利益を優先しない指導者がいるでしょうか?メルケルだってドイツファーストです。ドイツは、EUの中で一人勝ちしているので、EUファーストと言っているのです。


アメリカのパリ協定から離脱、イギリスのEUからの脱退、トルコの右傾化、等で
メルケル-ドイツは、今、中国に急接近しています。ドイツのばかなメディアは、中国をアメリカに換わるEUの強力なパートナーになるなどと言い出しています。
企業の7割が国営で、国民に選挙権が無く、富は一部の金持ちと党員に独占されている国ですよ。


ドイツの社会保障は年々後退しています。なまけもののドイツ人では10年前には、考えられなかった事ですが、65歳~75歳の老人の10%がフルジョブで働いています。
年金だけでは、生活出来ないと言うのは、公務員で無い限り、当たり前の事になりつつあります。先週75歳の老人が、恐喝で逮捕されました。ドイツ大手の駄菓子メーカーHARIBO(あの嫌らしいグミという菓子のメーカーです)を1億円払わないと、菓子に青酸カリを入れると言っておどしたらしい。この犯罪の動機は生活苦です。年金では生活出来ないと本人は言っています。


私どもが住んでいるのは、Duesselborf市の郊外で、北ラインウェストファーレン州ですが、この州での待機児童の数は、25万人と言われていますが、この1年改善されていません。
医師の数も不足しています。診察の予約を取るのが、大変で、老人が良く通う整形外科医などは、2週間後の予約しか取れないと言っています。腰や膝の痛い老人達は気の毒です。


それでもドイツ人は、「我々は未だ良い方だろう」と、不平も言わづ、ビールを飲み、
ソーセージを食べ、テレビでサッカーと刑事ものドラマを見て満足しています。
この人達は幸せなのかな~


高木

20160801 ドイツより

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相模原の養護施設での連続殺人のニュースは非常にショックでした。

弱者を理解し、養護、保護出来ない社会とは、何と情けない社会であろうかと思います。

しかしこの相模原の事件は、ドイツでは殆ど報道されませんでした。

今ドイツ、ヨーロッパ諸国は、国内、域内の問題で、精一杯です。イスラムのテロです。
ドイツでは、1週間で3件のテロ事件が発生し、全てが、中近東難民の若者によるテロでした。
此れ等のテロリストの若者は、すでにドイツに移住して年数も経ち、ドイツ語も堪能で、廻りの人々からは、完全にドイツ社会に溶け込んでいると信じられていました。

何がこのような若者達をテロに向かわせたのか? 
同化政策は、若者達の心に逆に「偏ったアイデンティティーを求める気」を起こさせたのではないか?
同化を幾らすすめても、肌の色がかわる訳ではなく、彼らの過去が消せる訳でもない。
同化政策自体が、問題ではないのか?

色々と疑問がわいてきますが、解決法の目処などとてもたてられない。むずかしい問題です。
わづかに解決のさぐりとなるのは、格差の是正であると私は思いますが、資本主義(自称社会主義の中国も含め)の下では、格差是正は不可能です。

先週オランダの町に行って来ました。オランダの町とは言っても、ドイツ国境の町ですから、私達の住んでいる処から車で40分程度の処です。
この町の市役所前の広場に面したカフェーでコーヒーを飲み乍ら、行き交う人の流れをみていました。この人の流れの中で、一目で、西洋人、オランダ人と識別できる人たちは、わづか20%程度でした。極端な言い方をすると純粋なオランダ人を町中で見つけるのは苦労する。と言った感じです。ここでは、中東の人たちだけでは、なく、アジアの人も多い。
中にはアジア人とオランダ人のペアーというのも見かけましたが、これは、インドネシア人でしょう。年配者に時々みかけました。
圧倒的に多いのは中近東、アフリカの人たちでした。

また今週は、仕事でドイツ中部の町に行ってきました。この町では、昼間から町中をぶらぶらしている中近東の若者を多く見かけました。ドイツ人の若者は昼間、働いているから町中をブラついたりはしていない。中近東の難民ですね。
彼らは、仕事が無いから、住居環境が悪いから、家にいても休まらない。町に出れば、同じ難民に会え、同じ言葉で話あえる。このようにして昼間から彼らは町中をぶらぶらと、しかも群れている。

何故か、ドイツ人への反発か?劣等感の裏返しか?この人たちは町中で非常に声高に話し合う。
行き交う人とぶつかりそうになっても、自ら避けない、謝らない。

ドイツ人でなくとも、このような様子を見ていると不安になります。
私の妻など町中を一人で歩きたりがりません。

お元気でお過ごしですか?

ドイツに来まして2週間を超えました。

この間、晴れ間が見えたのは、数時間のみ。毎日毎日冷たい雨が降っています。今日は何と日中の最高気温は、13℃でした。

昨年の今頃は、連日30℃にせまる夏日が続き、「やはり地球は急速に温暖化している」等と納得したり、心配したりしていましたが、今年は打ってかわって、氷河期が近づいているのではないかと思う程です。

夏に来て、思いがけなく、ドイツの冬を経験させられています。

この2週間のドイツのラジオは、サッカーのヨーロッパ選手権大会(ご承知の通り、フランスで開催中です)とイギリスのEUからの離脱 この2つの報道に集中していました。

イギリスの国民投票、EU離脱は、ドイツ政府も国民も全く考えても見なかった結果だったようです。想定外です。

国民投票前のドイツの報道は、面白半分、冷やかし半分、「またイギリスが変な事をやっている」という様な、感じの報道姿勢で、報道する側も、視聴者も誰一人、EU離脱決定などありうるとは考えていなかった様な気がします。

従って、国民投票のEU離脱決定に、ドイツは今国を上げて大騒ぎしています。
しかし慌てているのは、政府と産業界で、一般の国民は、概ね無関心の様な気もします。政治的な無関心傾向は最近のドイツ国民の特徴ともいえます。
一方報道、特にラジオは、視聴者の関心、いや心配をこれでもか、これでもかと煽っている様です。

しかしラジオで報道されているイギリスのEU離脱問題は全て、今後のドイツ経済にどのような影響が出るのかという事。具体的には、

ドイツの株価はどうなるのか?(ドイツでは株を保有しているのは、国民の10%程度にすぎないというのに、)
ドイツの輸出はどうなるのか?(ドイツの輸出の80%近くが、ヨーロッパ内輸出ですから、これは、一寸大変です。)
ドイツの今後の経済成長はどうなるのか?

そして此れ等の報道は、全てこの問に対してネガティブな方向にのみ、結論を導いている様な気がします。
この結果、イギリス叩きが、報道の上では始まっています。

残念乍ら「何故 イギリス国民は、EUに対して NO と言ったのか?」この様な分析、議論は報道機関では、全く行われていません。

私は、イギリス国民のEU離決定の要因は、イギリス国民とEU政府との間の距離の問題だと思います。
つまりイギリス国民に取ってEU政府は眼に見えない、手の届かないところにあり、これが、巨大な権力を持ち、膨大な金(イギリスの拠出金、つまりイギリス国民の税金)を浪費しているという現実に耐えられなくなったのだと思います。
そしてかって中央政府に対して国民が、革命を起こして政府を転覆させたのと同じ様な事が起こったのだと思います。

EUは議会を持ち、法律を作ります。EU法は、各国の法律に先行します。
EUは、EU法、EUの諸制度の執行、運営の為、EUは巨大な官僚機構を持っています。

しかし、EUの議会、行政機構は、イギリス国民からあまりにも遠いところにあり、チェックも批判もリコールも何も出来ません。そしてこのEU政府は、ドンドン大きくなって来ている。

先進民主主義国家が、将来あるべき姿として、小さな政府を指向しているのに対してEUは明らかにこれとは、逆の方向に向かっています。

EUの拡大、EU政府の権力の増大、は、世界的には、新自由主義、グローバリズムと足並みをそろえて進行して来ています。

この大きな世の中の流れの中で、ドイツでも、
貧富の差の拡大、中流から下流への崩れ落ち。
社会福祉の後退
が進んでいます。

最近、良くゴミ箱をあさる老人を町で見かけます。ちゃんとした服装をした普通の人です。
老人が整形外科の診察を受けるのに、開業医の予約が取れず、痛みをこらえて1が月も待たされている。等の事は良く聞きます。

我々の世界はどこに向かっているのでしょう。

SRIより 201511

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 SRIより 201511

SRI より 2015/7

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日本は未だ暑さが続いていますか?

こちらは温度が下がったり上がったり。今日は久しぶりに30℃を超えそうでしたが、先週末は17℃を切っており、冷たい雨が降り続いてまるで初冬の様な天気でした。

ヨーロッパは今、難民問題で大変です。

ドイツでは今年だけで、80万人(8万人ではありません)の難民が流入するだろうと恐れられています。
私達の居る北ラインウェストファリア州だけでも今年の1月から6月までに9万人の難民が流入したと州政府は発表しています。
しかしこれらの数字は届け出がされた人たちの数字ですから、無届けを入れるとどれだけの人間が流入しているのか見当がつきません。

かってユーゴスラビア崩壊で内戦状態に成った時、ヨーロッパは、空爆で介入して内戦を終結させました。
私はこれは、ヨーロッパに避難民が流入する事を避ける為の策であったと思っています。

今や当時恐れられていたユーゴスラビア避難民の数とは比べ物にならない大量の難民が、  ヨーロッパ内をさまよっています。

一口に難民と言っていますが、私は流民と言った方が適切であると思います。
もちろんドイツ以外にも流民は、大量に流れ込んでいるのですが、当局に保護された流民の  80%が最終目的地としてドイツを目指しているとも言われています。
従ってドイツにとって流民は大問題です。
ドイツの中央政府、州政府は、此れ等の流民を厳重にチェックした上で、半数以上は本国に送り返すと言っていますが、そうは簡単に行かないでしょう。

ドイツに流入する流民は4つに大別されると思います。
1)アフリカ流民、
主として北アフリカのリビア、チェニジアから地中海を命がけで渡って来る黒人でイタリア、 ギリシャに上陸します。
2)シリア、イラク流民
トルコを経て、ギリシャの島(トルコに近いロドス、コスと言った観光リゾートの島)に上陸します。
3)バルカン半島流民
ギリシャ、ハンガリーを経由して陸路、直接ドイツに入って来ます。
4)EU流民
これは、ルーマニアの様な貧しいEU域内から合法的に入ってくる低賃金労働者で、1日20時間、月給400ユーロで働かされているいわゆるタコ部屋労働者。

此れ等の大量流民は、安住の地を求めてヨーロッパを動き回っています。"民族大移動" そのものです。
インターネットを経た情報の広がり、整備された道路交通網がこの大移動を助けているのでしょう。
命がけで地中海を渡ったアフリカ流民も一旦イタリアに上陸してしまえば、EU域内に移動して行くのはさほど難しくはありません。

EU各国で流民受け入れ対応、方針はさまざまです。

ハンガリーや、オストリアの様な通過国(勿論通過せずに留まる流民もいます)は、出来るだけ早く通過してドイツ、スウェーデンに出て行って欲しいという暗の方針をとっています。

イタリア、ギリシャ、フランスは完全に悲鳴を上げておりEU政府に緊急対策をせまっています。

スロバニアなどは、「受け入れ流民はキリスト教徒に限る」と言いだして、EUの他の諸国のひんしゅくをかっています。

ドイツでは、流民受け入れの方針作りもさる事まがら、入って来た流民の住居が手配出来ず、住居手配にてんやわんわです。野原にテント村を作ったり、学校の体育館を解放したり、まずは住居手配です。

これからドイツは冷たい冬に向かって行きます。テント生活の流民はどうするのでしょう。暖かいフランスや、スペインに流れて行くのでしょうか?

流民同士とトラブル、流民とドイツ人(ネオナチス)とのトラブル、いずれも警察が介入してけが人が出る様なトラブルも起き始めています。

日本の梅雨はもう明けましたか?

こちらは相変わらず日ごとに、激しく変化する天気が続いています。
先週は比較的穏やかな天気でしたが、週末は暴風雨です。屋外で行われる行事は全て中止。
ラジオ、テレビでは「出来るだけ外出しない様に」と警告を流し続けていました。ドイツ西部では比較的被害は少なかったと言われていますが、それでも大風の為,死者がでました。
オランダでは、記録の残る限りの最大の風雨でかなり被害がでたようです。

この1ヶ月悪天候の合間を縫って晴れ間が、一日あるいは、半日、突如として訪れます。この時を待って私は庭に飛び出し、庭木の枝を落としたり、花壇の手入れをしたり、花の苗(日本から種を持ち込み、プランターで発芽させました。)を植え替えたりします。庭の手入れです。
庭の手入れは隣人(年金生活のご夫婦です)にお願いしていますが、ご主人の体調が今年の始めから今ひとつ、すぐれず、庭は殆ど手入れされずにいました。この為、私の仕事はかなり大変です。

ご主人の体調不良と言うのは鬱病です。ドイツでは鬱病患者が非常に多く、(ご主人も特別な例ではありません。)
ドイツでは、かって一度鬱病にかかり医師の治療を受けた事があると言う人(今は回復していると言う事です)までを含めると全国民の25%が、治療を要する鬱病患者であるそうです。

大変な国ですね。そう言われてみれば、ドイツでは日常生活のストレスが多い。つまり中々気が抜けない。また神経を使い、イライラする事が多い様な気がします。

これは、私の友人の話ですが、最近の彼のイライラはドイツのストライキ波です。次から次に色んな業種でストライキが続いています。この友人の場合、飛行場勤務者のストライキ(その前にはパイロットのストライキもありました)で、何と飛行場での手続き等で、待ちに待って4時間もかかったとの事。イライラも無理ない。
彼の今ひとつのストライキのイライラは、郵便局員のストライキです。同じ市内の友人に手紙を出したが、3週間かかったとの事です。これに似た事は私の妻も経験しています。彼女が、2週間前に手紙(同じ市内に住む友人宛)を出しに郵便局に行ったところ、局員から「急ぎますか?」との質問があったとの事。彼女は、正直な女ですから「急ぎません」と答えています。手紙は未だ友人宅には届いていない様です。

しかし私は鬱病は、大丈夫です。

先週は、たまたま1日半、天気の良さそうな予報がありました。ソレッと車で妻と飛び出して 1泊でベルギーのブールジュに観光旅行に行って来ました。

片道3時間のドライブでした。

天気はまずまずでした。ブルージュは北のベニスと言われる運河に囲まれた美しい町です。
ベルギーの北西部フランドル地方にあります。中世から近世にかけて貿易と産業(織物)で栄えた町です。
「宝石箱をひっくり返した様な」という表現がぴったりの奇麗な、可愛いい町です。町の規模は、ベニスより遥かに小さいですが、、中世からの建物が奇麗に保存されていて素晴らしい町並みを作っています。石畳の、狭い、入り組んだ路地が味わいがあり特に美しい。

日本人にブルジューを紹介したのは、亡くなった向田邦子だと思います。彼女は特にベルギーという小国を愛し、ベルギーは、ビールと生ハムが非常に美味しいと書いています。ビールは、
ベルギーは世界で一番種類が多いと言われています。
種類が多いだけでは無く、味も中々いい。
生ハムの方は北東部のアルデンヌ地方の特産です。アルデンヌはドイツとの国境に近く、あの映画「バルジ大作戦」の舞台であったと思います。(一寸確かではない)アルデンヌの生ハムは、私には一寸、塩気が強すぎる気がします。イタリーやスペインの生ハムの方が美味しいと思うけれどこれは好きずき。
ベルギーは、さらにチョコレート、ワッフル、フレンチポテトが名物です。
チョコレートは私はドイツの方が美味しいとおもいますが、ワッフル、フレンチポテトは中々のものです。
何と私はワッフルを肴にフルーティーな味わいのベルギービールを1杯のみました。悪くなかった。
そのあとで、フレンチポテトを肴に一寸辛めのベルギービールを2杯飲みました。これもまた良かった。

ブルージュは、ムール貝も名物です。白ワインと塩、これにタマネギとセロリーを加えて煮ます。これは、冬場が旬なので今はあまり美味しくない。しかしせっかくだから(何がせっかくかわかりませんが)これも食べました。

向田邦子さんのおかげで日本人観光客が、1980年代に大量にブルージュ(ところで、フラマン語、つまりフランドルの言葉、ではブルッゲと言います。ブルージュはフランス語です)に押し寄せる事となり、ブルージュの土産物屋では「チョコレートあります」とか「レース編みあります」とか日本語の張り紙がいたるところにあります。観光案内書も日本語のものが売っている。

しかし日本人の観光客は今は、殆ど見かけません。今は、かわって中国人です。圧倒的に多い。
ベルギーの人には、日本人も中国人も見分けはつきません。従って張り紙は日本語のまま。

何となくもの悲しい。

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高木さん略歴
九州工大卒業後、西華産業に就職しました。
1970年にドイツに赴任し、25年間ドイツの西華産業で勤務しました。
この間の業務は産業機械、設備の販売、つまり輸出、輸入です。
1995年に帰国。その後西華産業本社に10年間勤務した後、独立しました。
1995年の帰国から今日まで、私の業務の中心は、環境、エネルギーの技術に関するものです。
環境、エネルギーは、学生時代から興味を持っていたテーマですから、卒業後30年経ってやっと自分の好きな事が出来る様になったと言う事ですね。

諸兄

いかがお過ごしですか?

私は妻を伴い、6月の半ばから例年通りドイツに来ております。

ドイツに来て2週間になりますが、天候不順に振り回されています。先週は、寒い日が続きました。我が家では、暖房を入れて、さらに私は、セーターを着込んで家の中で仕事をしていました。
ところが、今週は打って変わって、夏らしくなり、月曜日から気温はぐんぐん上がり、今日の温度は、日中は30℃を超えています。
今日木曜日には37℃になるという予想もあり、オランダでは、高温警報が出ています。何ぶんヨーロッパの家庭では、エアコンが無いのが普通ですから、熱さ対策といっても水分を充分に取り、屋外での活動を制限する以外に手はありません。

ドイツに来て未だ2週間程度しか経っていませんが、この国も色々と問題を抱え込んでいる様に見受けられます。

今、連日ニュースの目玉は、「ギリシャ危機」です。次の日曜日に国民投票があり、ギリシャでは、EU通貨同盟に留まか?通貨同盟から離脱するか?(EUそのものから脱退するという選択肢もあります) の民意が問われます。
国民投票の対象に成るような政策決定では無いと私はおもいますが、ギリシャ政府与党の一種の責任逃れでしょう。
ギリシャ国民にとっては、EUに残るのも地獄、EUを去るのも地獄、という気持ちでしょう。しかし国民は、EUに留まる決定をするでしょう。何故なら、EUに留まる事により訪れる地獄は想像が付くからです。同じ地獄でも想像が付かない地獄はもっと怖い。EUを去る事による地獄は、想像出来ない範囲なのです。
私はギリシャはEU(少なくとも通貨同盟)からは脱退した方が良いと思う。国が支払い不能になるわけだから、一時的には非常に苦しい事態になり、海外からの投資、借入は不可能に成るでしょう。しかし会社の倒産とは違う。資産を整理して借入金を返す必要はないのです。
国も国民も残ります。バブルの夢を捨てて国民が地道に努力してゆけば、産業の競争力も復帰します。産業の競争力が復帰すれば、海外からの健全な産業投資も期待できます。
ギリシャは元々産業の乏しい、貧しい国でした。ここにEU通貨が導入されました。海外投資家にとっては通貨の上でのリスクがなくなった。金利は高いから、金融グローバル化の中で膨大な無駄な金が、ギリシャにじゃぶじゃぶと流れ込み、バブルを起こしたものと私は見ています。
EU通貨同盟に残る限り、この基本的な金の流れはかわりません。

私の住んでいるのは、Duesseldorf市の郊外です。Duesseldorf市は、ドイツ最大の州である「北ライン、ウェストファリア州」の州都です。北ライン、ウェストファリア州は、北ライン地方とウェストファリア地方が一緒になって出来た州です。州都Duesseldorfは、北ライン地方にあります。
今Duesseldorf市とその郊外は穴だらけです。昨年末から急速に公共工事が一斉にはじまった為です。何故一斉に始まったかと言うと
一昨年来の好況で州政府に資金的な余裕が出来た事。
それにこの国は官僚国家ではないので、公共投資、工事計画に一貫性と計画性が無い事。
が原因です。
この国には、官僚だけでなく、優秀な役人もいない。つまり行政のプロが不足しているわけです。行政には別にプロはいらない。しかしプロが\いた方が、金はかかるが、一貫性のある、長期的、かつ効率的な行政が可能なのです。
しかしプロはいなくとも行政はできます。政治家とこれにぶら下がっているゴロがやっても、行政は行政です。ただ州都と周辺が突如として穴だらけになるだけです。

昨年の夏は気象台の記録に無いような大嵐が吹き、Duesseldorfとその周辺で数百の街路樹が、根こそぎ吹き倒されるという事が起きました。今年は未だこのような突発的な自然災害は起きていませんが、我々の目に付かない処で異常気象はじょじょにしかし確実に進行しています。ヨーロッパは明らかに温暖化しています。
30年前私が当地に住んでいた頃、白樺の木はいたる処に自生していました。私の家の庭にも白樺が2本ありました。ライン川の河原から苗木をとって来て植えたものです。
白樺は寒冷地に自生する落葉樹です。照葉樹と違って、葉や枝が密生すること無く、さっぱりとしたたたずまいで、私の大好きな木でした。この白樺を最近は、Duesseldorf周辺でさっぱり見なくなりました。

ワインを作る葡萄の木はライン川辺のボン市当たりが北限でありここより北では葡萄の木は育たない。私の持っている40年前にドイツで出版されたワインに関する本にはこの様に書いてあります。
私の隣家の玄関先にはしかし今、葡萄が植わっています。8月頃から実を付け、数週間で熟します。この葡萄を失敬して試食して見ると、これが甘くておいしい。この間は私は、オランダでも葡萄の木を見ました。
嘘か本当か知らないけれど、イギリスでも葡萄の木が育ちワインが作れる様になったという話も聞いた事があります。

私が日本から種を持ち込み、植えた椿の小さな苗木は、屋外で冬を超しました。
椿は日本でも関東地方が北限であると言われる温帯の植物です。

地球は確実に温暖化しています。

高木